はじめに
02/12 から 02/18 に開催された Global Cyber Camp in Singapore に参加しました。
本記事では、GCC への応募段階から参加中の出来事、感想などを書きます。 さまざまな気づきや出来事があったので、最後までご覧ください。
Also, English version is here, please check it out!
応募したとき
2022 年の 11 月頃に Twitter の TL に Global Cyber Camp(以下、GCC)というものがあるというのが流れてきました。参加してみたいなと思ったのですが、応募課題があったので応募は後回しにしていました。 ふと「GCC の応募期限っていつまでだっけ?」と GCC の存在を思い出し、確認したところ 2 日後でした。後回しにしていた課題を解答して応募しました。
Global Cyber Camp に参加中
なにをやったのか
いくつかの印象に残っている講義について簡単に書こうと思います。
凌先生による PowerShell マルウェア検知エンジンハッカソン(前半)では、PowerShell マルウェアの基礎について学習しました。PowerShell を使う機会がこれまでなかったのですが、ShinoBOT というシミュレータを通して、できることが多いんだなと感じました。 この講義では、グループで検知エンジンを作る必要がありました。言語が変わると普段のようにはできず、検討している会話についていけず、悔しかったです。
ドローンセキュリティと信号解析という講義もとても印象に残っています。前半では、部屋の中を縦横無尽にドローンが飛び、それをとある機材によって制御不能にするというものを見ました。後半では、小型のドローンを作ってみました。部屋にはたくさんのドローンがあり、干渉していたのか、なかなか飛ばせなかったですが、飛ばせたときはとても嬉しかったです。
他にも、Web ペネトレーションテスト入門や IDA を用いて C++マルウェアのリバースエンジニアリングなどをおこないました。 どのような講義があったかは、こちらから確認できます。また、一部変更された講義があります。
さまざまな出来事・気づき
昼食休憩に誰かしらに話しかけたり、PowerShell マルウェア検知エンジンを作っていた日以外は、夜は誰かしらと出かけたりしました。
Pronounciation-Battle(発音バトル)
シンガポール人、マレーシア人、台湾人、韓国人、日本人で居酒屋街のような場所で飲むことになった日がありました。 飲み会でゲームやコールがあるという話は日本でも聞いたことがありますが、外国でも同様の文化があるみたいです。そのゲームの一種として Pronounciation-Battle(発音バトル)をやりました。
ルールは、自国の言葉をテーブルで回して、正しく発音できなければライフが削れていきます。5 ライフ制です。
ゲームの種類が尽きてしまったようだったので、その場で私が思いついたものですが、多国籍のテーブルこその面白さがありました(と言っても、中国語・韓国語・日本語だけでしたが…)。
次の日も発音バトルを別のメンバーでやって、前日の反省を活かしてマレー語・フランス語なども混ざっていたのに加えてオーストラリア人の日本語話者が増えたのもあってより面白くなり、楽しかったです。
ぜひ、外国の人と飲む機会がある人がいればやってみてください。
韓国語の発音が可愛い
日本語がチョットワカル韓国人と仲良くなって、韓国語を教えてもらいました。ちょうど昼食後の休憩時間で「お昼ごはんどうだった?(오늘 점심은 어땠어?)」を教えてもらいました。(翻訳は機械に任せましたが、音はこれだった気がします。)
習ったあとは、使ってみたくなるものです。他の韓国人に聞きまわっていました。そのとき、ある人から「맛있었어(マシッソッソ:おいしかった)」と返ってきたときに、「ソッソ」という発音が可愛い!と思いました。 韓国語のそれまでの印象は、日本語と文法が似ている面白い記号の言語でしたが、これをきっかけにたくさんの時間を韓国人と交流することになり、交流した結果、学んでみたくなりました。
カルチャーショック
シンガポールへ出国した際、何かしらのカルチャーショックは受けるだろうと覚悟していました。 いくつかあったのですが、食についてご紹介します。
基本、3 食が弁当かバイキング形式で提供されていました。朝食は食べることができるのですが、問題は昼食と夕食でした。主食はご飯ですが、なんで着色しているのでしょうか。品名に「Blue Rice」と書いてあり、見た目も青色です…。匂い(味)・食感はプラスチックのような感じで食べるのが難しかったです。
おかずは、基本的に辛いものでした。最初は、辛すぎてびっくりしていましたが、慣れればそこまで問題ではなく食べることができました。しかし、ある食べ物を口に入れたときに古くなったプラスチックのような匂いがしてつらかったです。
ベトナム勢は、ご飯が自分たちの口に合わないことを理解したのか 2 日目くらいから全員で 3 食を外食していましたし、韓国勢も夕食を食べてないときもありました。やはり、国それぞれに食文化があり、それぞれの国で合わないこともあるのだなと食文化の違いが興味深かったです。
yoshiking さんがあざとい
zer0pts の yoshiking さんも GCC に参加されていたので、たくさんお話をさせていただきました。 お話をさせていただいている中で、yoshiking さんの人柄の良さや優しさを常に感じていました。
yoshiking さんのエピソードはいくつかあるのですが(バイパスしたい発言, 名言)、そのうちの一つを本人の許可を得た上で紹介します。
私は、この GCC に参加している中で多くの動画や写真を撮ったのですが、そういう形で残さないと忘れがちであるからという話を yoshiking さんにしたことがあります。その話を覚えていたのかはわかりませんが、日本に帰国後の朝、ホテルでばったりあった際に、「僕のこと忘れないでね」とおっしゃっていたのが、とてもあざとかったです。
「地層-yoshiking」や「兎-yoshiking」などの写真も撮らせてもらいました。かっこいいです。
中国語話者がたくさん
GCC は、アジア 8 カ国(日本・韓国・台湾・マレーシア・タイ・ベトナム・シンガポール・オーストラリア)の人が受講しました。 台湾はもちろん、マレーシア・ベトナム・シンガポール・オーストラリアの全員もしくは数人は中国語を喋っていて、英語が喋れなくても中国語が喋れれば問題ないと感じるほどでした。私が関わった人の 8 割程度は中国語話者で、学校で習った中国語をチャレンジしましたが自己紹介程度しかできませんでした。もし、もっと喋れたら交流の幅が格段に増えたのかなと思うと残念です。
GCC を通して、改めて中国語圏の広さを肌で感じました。
英語が聞こえないパターン
英語が聞こえないと表現する場合、2 パターンあることに気づきました。
- 単語・文法を知らない
- 音が聞き取れない(発音やそのスピード)
前者はわからなくても乗り切れました(乗り切れてないです)が、後者の場合は文全体が何言ってるのかわからないので、大変でした。
個人的な聞きやすさは以下のような感じでした。(聞きやすい >> 聞きにくい)
(日本, 韓国, 台湾) >> (マレーシア, シンガポール, タイ, オーストラリア) >>>>>> ベトナム
グループワークの隣の席がベトナム人かつ宿泊時のルームメイトも同じ人というレアな状況だったので、よく聞いていたのですが、初めて体験する発音(巻き舌がきつい音)だったので、一つ一つの単語を結びつけるだけでも苦労したのを覚えています。逆に、韓国人の発音で聞き取りづらかった覚えはなく、単純に私に単語力がないのが問題だったことばかりでした。
私の周りにいた人たちは、話しかけてくれたり、親身になって私の英語を聞いてくれました。ただ、一方で流暢ではないことで会話の機会を失っていることに気づいたり、会話に入っていけないことがあったりして悔しい思いもしました。 私と英語で関わってくれたすべてのみなさん、ありがとうございました!
その他
- 出発前日に SECCON を見に行きました。あの雰囲気がすごく素敵だった
- 初日は英語がほとんど聞こえなかったのに対して、数日経つと徐々に聞き取れるくらいまで成長したことを感じて嬉しかった
- 私 --(日本語)-> 日本語がチョットデキル韓国人 --(韓国語)-> ほぼネイティブ韓国人 --(英語)-> シンガポール人という形で順々に翻訳して会話したこともあり面白かった
- 何人かで店を探してたときに高級な(ぼったくりっぽい)店に入ってしまったことがあり、脱出したこともあった
- あるタイ人が最後に参加者全員の名前を言うチャレンジをしていて 9 割くらい覚えていてすごいなと思った
まとめ
ここに書いていない思い出はまだまだあります。断片的だったり、参加した人でないとわからなかったりするものは書いていませんが、面白い講義と共通の分野に興味がある学生が集った GCC はとても楽しかったし、さまざまな気づきがありました。この経験は、これからの人生の中で大きな経験になるだろうし、ここでのつながりは今後も続いていくものだと感じています。
日本から GCC に参加した受講生・チューターの方々とは期間中・終了後も含めて関わってくれてありがとうございました!
最後になりますが、GCC の運営のみなさまやセキュリティ・キャンプ協議会のみなさまのご協力の下、スポンサーのみなさまに、このような機会を提供していただけたことに感謝しております。ありがとうございました。